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(1) 社内標準化制度の設定(社内規格の整備)
品質管理を合理的に効果的に運営していくためには、日常の生産活動を標準化することが基礎となる。従って、社内規格の整備は必須の要件である。
(2) 製品規格と製品検査規格の設定
顧客(注文主あるいは消費者)の要求品質を満足させる製品規格を具体的に規定する。そして品質に関する技術的事項や品質水準を定める。これは社内の生産活動の基本となり、社外に示す品質の基礎となるものである。これは社長が設定しなければならない。また、完成品が製品規格を満足しているかどうかを検査する製品検査規格を規定する。検査規格は、検査設備と検査方法が客先の要求品質を十分に保証できる内容であることが必要である。
(3) 資材の品質管理制度の設定製品の品質すなわち、製品規格に定められている製品の品質を確保するためには、それに必要な資材の品質を規格に明示し、それを検査して受け入れ、保管し、使用するように制度化して品質を管理することが必要である。
(4) 外注品質管理制度の設定
加工や検査、設備保全業務の一部を外部に委託している場合は、外注品質管理方法を制度化することが必要である。
(5) 製造工程の管理制度の設定
製造工程の管理の進め方としては、工程別に製品の品質を保持するために、管理の対象となる項目を具体的に決める。そして管理水準を決め管理方法を決めるという手順をふむことが大切である。
(6) 製造設備、検査設備の精度管理制度の設定
製造設備と検査設備の点検、検査、校正、保守などが社内規格にもとづいて適切に行われ、設備の精度や性能が適正に維持されていなければならない。
(7) 製品管理制度の設定
製品(半製品、材料を含む)が保管、輸送中に品質を劣化、損傷、誤送されないように、保護するための管理方法を制度化して実施状況を確認することが必要である。
(8) 苦情処理制度の設定
顧客や後工程からの苦情について、顧客への処理と再発防止対策を制度化すること。この場合メーカが外注工場に対して発する苦情処理も含めるべきである。

 

 

 

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